不登校新聞

426号 2016/1/15

ひきこもり時給2000円 旧友・親戚との久々の再会はきつい、でも…

2016年01月21日 01:18 by kito-shin
2016年01月21日 01:18 by kito-shin


連載「ひきこもり時給2000円」vol.20


 いまから16年前。東京から新宿駅に向かうJR中央線のなか、僕は何度も吐き気に襲われていた。これまで経験したことのないような気分、これまで経験したことのないような吐き気。「なぜだろう?」と不思議に思っていた。「なんでこんなに吐き気がするんだろう?」。
 
 でも、心当たりはひとつしかない。これから新宿で行なわれる飲み会。高校と大学時代の友人との集まり。僕をのぞく3人は大学を出て就職している。たぶんスーツ姿だ。しかし僕はそうではない。25歳にして無職。就職どころか、フリーターにすら手が届かず。どうしたって、そんな自分を彼らと比べてしまう。いったいどんな顔をされるんだろう? 何か否定的な言葉やまなざしを向けられるんだろうか? 正直、気が気ではなかった。飲み会が楽しみとか、そういう前向きな気分ではまったくない。
この続きは1ヶ月無料のお試し購読すると
読むことができます。

関連記事

「答え」は「どこか」でなく「ここ」にある ひきこもり時給2000円最終回

448号 2016/12/15

今だから話せるコト~一番つらい時期になぜ死にたくなったのか ひきこもり時給2000円

447号 2016/12/1

母に直接聞いてみた~僕がひきこもっているときに何を考えてた?

446号 2016/11/15

読者コメント

コメントはまだありません。記者に感想や質問を送ってみましょう。

バックナンバー(もっと見る)

625号 2024/5/1

「つらいときは1日ずつ生きればいい」。実業家としてマネジメントやコンサルタント…

624号 2024/4/15

タレント・インフルエンサーとしてメディアやSNSを通して、多くの若者たちの悩み…

623号 2024/4/1

就活の失敗を機に、22歳から3年間ひきこもったという岡本圭太さん。ひきこもりか…