不登校新聞

426号 2016/1/15

「ここでは自分が許される」本紙を支える当事者たちの思いは

2016年01月13日 15:44 by kito-shin
2016年01月13日 15:44 by kito-shin

活動発表会のようす

 2015年12月20日、本紙「子ども若者編集部」の活動発表会が東京シューレ王子にて開催され、49名の参加があった。そのなかで、「私が編集部に来る理由」を編集部メンバーが発表した。その一部を紹介する。

ウソつかずに話せる居場所

 
 私が子ども若者編集部に来ている理由は「はじめにウソをつかなくていいから」です。
 
 ここ10年くらい、新しく出会う人たちに「学生さんですか?」とか「OLさんですか?」と聞かれるんです。そのときは「学生です」とか「フリーターです」と答えます。でもそれはウソで、本当の私は28歳の無職です。
 
 人と最初に会うときに、はじめにウソをついてしまうと、そのあとどんな会話をしても、ウソをついてしまった自分というのがつきまとって、ちょっとした雑談でも話をするのがうしろめたくなります。
 
 でも、子ども若者編集部に来ている人たちは、悩んでることが私と同じことが多くて、ウソをつく必要がないんです。
 
 だからここで、ささいなことでも会話ができるのが私はすごくうれしいです。(PN(Y・Y)・28歳)

ひまつぶしで きています

 
 「ひまつぶし」です(笑)。 僕はひきこもっているときに、母親がたまたま『不登校新聞』を読んでいて、「こんなのあるよ」と言われ、そのときすごくひまだったので来てみました(笑)。間がよかったんですね。
 
 来てみたら、いろんな人の話がきけておもしろいです。「参加できるラジオ」みたいですね。(なかたしょうたろう・23歳)


読者の方にも多数ご参加いただきました

編集部が私の逃げ場所

 
 私は「逃げ場づくり」に来ています。親とぶつかったり、バイトでイヤなことがあったりしても、「ここなら受けいれてくれるだろう」という居場所が一つほしくて、私にとってはそれが子ども若者編集部です。
この続きは1ヶ月無料のお試し購読すると
読むことができます。

関連記事

「親子関係は?元気になったきっかけは?」3人の経験者が語る私の不登校とその後

625号 2024/5/1

「40代で人生2度目のひきこもり」ひきこもり経験者が語るふたたび動き出すまでの出来事と気持ち

624号 2024/4/15

「30歳を目前に焦っていた」就活失敗を機に大学生でひきこもった私が再び動き出すまでに取り組んだこと

623号 2024/4/1

読者コメント

コメントはまだありません。記者に感想や質問を送ってみましょう。

バックナンバー(もっと見る)

625号 2024/5/1

「つらいときは1日ずつ生きればいい」。実業家としてマネジメントやコンサルタント…

624号 2024/4/15

タレント・インフルエンサーとしてメディアやSNSを通して、多くの若者たちの悩み…

623号 2024/4/1

就活の失敗を機に、22歳から3年間ひきこもったという岡本圭太さん。ひきこもりか…