東日本大震災から約半年後の9月3日、宮城県気仙沼市で不登校の親の会が再開された。
3月11日、マグニチュード9・0の大地震が発生。それに伴い各地で津波や火災も発生した。気仙沼はその被害の深刻さから全国の注目を集めている。気仙沼ボランティアセンターから得た情報(9月2日現在)では、気仙沼での死者は1012人、行方不明者395人。取材当日も捜索が行なわれていた。
「気仙沼不登校を考える会」は18年前、加藤ミチさんによって発足。毎月例会を重ねており、今年3月19日にも行なわれる予定でいた。しかし震災のため中止。会員の無事や子どものようすなどを電話で確認しあうにとどまっていた。加藤さんは「少し落ち着いてきたら会を開こう」と考えていたが、公民館や市民会館などは避難所などでまったく使用できず、半年がすぎた。
東京シューレの奥地・野村が気仙沼を訪問する予定となり、加藤さんは「せっかくなら親の会を開きたい」と思い再開を決意。というのも、会場となる公共施設などは避難場所として埋まっており、ふだんの会場は埋まっていた。加藤さんは会場を探しまわり、今回、半年ぶりの再開が実現した。
参加者は父親2名、母親5名の計7名。おたがいの無事を喜び合い、3月11日当日からの状況や、子どもや家族のようす、耳にしたほかの会員の情報などを語りあった。親の会では、震災直後の2~3週間、水や電気が断たれた状況のなかでひきこもりの子も家族とともに働き、寝起きしていたようすなどが語られた。加藤さんは「また会を継続したい」との意向だ。(奥地圭子)
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