本誌編集長、石井志昂
連載「ひきこもりの生涯設計」vol.4
ひきこもりのまま、生涯設計を建てるためにはどうすればいいのか。第4回目はキャッシュフロー表(家計の収支推移予想表)の作成です。キャッシュフロー表の作成は、生涯設計構築のための4段階(①現状確認、②将来を見通す、③リスクの確認、④対策構築)の「②将来を見通す」にあたります。
キャッシュフロー 3通りの方法で
まずは前号でも紹介したとおり「年間収入」「年間支出」「資産」「負債」の一覧表を作成してください。これをもとにキャッシュフロー表を作成します。やり方は3通りあります。
1つ目は「パソコンを使う方法」です。「日本FP協会」のHPから「家計のキャッシュフロー表」(エクセル形式)をダウンロードします。ダウンロードしたファイルに、「両親と子どもの年齢(平均寿命まで)」「年間収入」「年間支出」を入力します。さらに確定している「ライフイベント」(年金受給開始/住宅ローン完済/車の買い替えなど)を付記します。やや頭を悩ませるのは「老後の生活費」や「介護費用」など未経験の費用を計算することでしょう。厳密に計算し始めるとすごく時間がかかりますので、とりいそぎ、日本FP協会HPの「ライフイベントにかかる費用の目安」をご参照ください。たとえば老後生活費は月額27万円(※1)、介護費用は月額16万円(※2)、緊急時の費用60万円(※3)と例示されています。まずはこの目安を用いて表を完成させてください。
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