不登校新聞

364号(2013.6.15)

文科省、新たにいじめの定義を通知

2013年06月18日 10:42 by kito-shin

警察介入に懸念の声


 文科省が「いじめの定義」を変更し、児童生徒に重大な被害が生じるような場合には、学校が警察へ通報するよう求める通知を出した。通知のなかでは、通報・相談すべき基準として「同級生の腹をくり返し殴る」などの具体例も挙げている。

重大ないじめは通報を


 今回、具体例が示されたのは13例。「プロレスと称して同級生を押さえつける」「教科書等の所持品を盗む」「校内や地域の壁、ネットサイトに実名を挙げて悪口を書く」など。これらの行為は、暴行、窃盗、名誉棄損などにあたるとし、懲役や罰金などの刑罰にあたる場合があることを明記した。
 
 いじめは法律の基準に照らして裁かれるべきだという声は以前から多くあった。大津いじめ自殺では、少年の死後、遺族が提出した被害届が3度に渡り、警察署で受理拒否をされたことも問題になった。一方、警察介入への懸念の声もあがっている。今回の通知を受けて、いじめ経験者の一人は「警察が関われば解決するのかはわからない。いじめの場合、事情をよく知らない人が関わることで、より事態が悪化することが多い。そもそもいじめは、いじめによる傷を周囲が軽く見ていることでより深刻になる問題。誰かが傷ついたことを理解してくれることのほうが先」だと語っていた。(石井志昂)

いじめの定義


 「いじめ」とは、「当該児童生徒が、一定の人間関係のある者から、心理的、物理的な攻撃を受けたことにより、精神的な苦痛を感じているもの」とする。なお、起こった場所は学校の内外を問わない。 
 
 この「いじめ」のなかには、犯罪行為として取り扱われるべきと認められ、早期に警察に相談することが重要なものや、児童生徒の生命、身体又は財産に重大な被害が生じるような、直ちに警察に通報することが必要なものが含まれる。これらについては早期に警察に相談・通報の上、警察と連携した対応を取ることが必要である。 
※「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」における定義。
 

■大津いじめ事件を追った連載も掲載中
 
連載「大津いじめ事件」 石井志昂

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