大津事件の特徴といじめ防止
大津いじめ自殺の報道が過熱したのは、2012年7月3日から。遺族側の弁護士がアンケート調査結果をメディアに公開したのが契機であった。
以後、連日のように報道され、7月6日、校長は泣きながら校内放送で「報道にはウソがある、『自殺の練習』は隠していたのではなくもともとなかった」と語ったらしい。たしかに『自殺の練習』はなかった。しかし、学校が自己保身に特化していたことは紛れもない事実だ。大津だけでなく、亡くなった子どもと遺族は、つねにその思いを学校、教委、司法によって踏みにじられてきた。読者から「連載を読むとつらくなる」という声をいただいた。私は大津に関するさまざまな報告、訴状、報道を読んできた。そのうえで伝えたかったことのひとつが、大津だけが特別ではないということ。同じように暴行を受け続けた人も多い。私の友人は中学3年生のころ、奥歯を折られ、カッターナイフで手を切られ、背中をコンパスの針で刺さるなど、日常的に暴力を受けてきた。
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