前号で「ふつう」がいいという風潮に警鐘を鳴らす書籍を紹介したので、今号はそんな「ふつう」ではない生き方を実践している方の書籍を紹介します。
僕はいわゆる「真っ当」な生き方から逃げて楽になった――。そう語る著者のphaさんは、京都大学を卒業してサラリーマンになったもののニートとなり、現在も定職を持たない生き方をしています。事実、年収はインターネットでの広告や原稿執筆などで得た100万円程度。シェアハウスで暮らし、家具などはインターネットで無料の中古品を募るとか。
「でも、京大出てるじゃん」って思いながら読み始めたんですが、途中で気づきました。本物かもしれないって。生きる活力というか、みなぎるエネルギーというか、そういった社会的にヨシとされるものをほとんど持っていない"脱力系”の人柄が伝わります。
とはいえ、著者の指摘はじつにわかりやすい。
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