――フォロに来たころは、どんな感じだったんでしょう?
19歳の夏、いままでにないくらい、しんどさが押し寄せてきて、1分1秒が、とてつもなく長く感じられた時期がありました。家の手伝いとして庭の水まきをしていたんですが、その夕方の30分を1日中、心待ちにしてました。でも、それ以上のことはできないんですね。水まきをしているあいだは、音楽を聴きながら、何も考えずにできた。それで夏がすぎていった。
「このままじゃ私、自分のことしか考えられなくて、人生が終わってしまう」と思ったんです。どこにもつながりがなくて、自分のことだけ考えてたら、窒息してしまいそうなくらい、自分のことばっかりだった。「このままじゃいけない。でもどうしていいか、わからない。自分以外のことを考えたい」と思ったとき、フリースクールに行けないかって思ったんですね。それで、母がフォロのことを見つけてくれたんです。それが、大きな転機でした。それから、いろんなことが動いていきました。
――最初の印象は?
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