不登校新聞

314号(2011.5.15)

ベーシック・インカム第14回「家族形態、都市と農村の生活…あらゆる変化が」

2021年08月17日 18:30 by kito-shin
2021年08月17日 18:30 by kito-shin

連載「ベーシックインカム」第14回

 この連載もあと2回です。ベーシック・インカムのもたらす深い社会変化について、述べようと思います。
 
 ベーシック・インカムで、家族に根底的な変化が起こるでしょう。でも、どうなるのか、かんたんにはわかりません。
 
 というのは、シングルで生きるのも楽になるし、結婚して生きるのも楽になるからです。とにかく、生き方の選択の幅が広がります。
 
 ベーシック・インカムは家庭単位ではなく、個人単位で出します。そこが大事なところです。これで、「食わせてやっているのだぞ」という家庭内支配の根底が崩れます。昔ながらの男尊女卑の支配とか、ドメスティック・バイオレンスは減るでしょう。「家出させていただきます」ということを、稼ぐ能力のない人でもできるようになるからです。

 シングル・マザーは楽になりますね。自分だけでなく、子どもの養育費もあるのです。「男がいるなんて面倒。子どもがいればいいの」という女性も増えるでしょう。
 
 一方、結婚して子どもが二人もいればなんとか生存できますし、夫婦の一人が働けば、かなりいい暮らしができます。従来型の家庭も、なかなか魅力的なものになります。

この続きは1ヶ月無料のお試し購読すると
読むことができます。

関連記事

第18回 寝屋川教師刺殺事件【下】

232号(2007.12.15)

最終回 家庭内暴力とは何か【下】

232号(2007.12.15)

第232回 不登校と医療

232号(2007.12.15)

読者コメント

コメントはまだありません。記者に感想や質問を送ってみましょう。

バックナンバー(もっと見る)

624号 2024/4/15

タレント・インフルエンサーとしてメディアやSNSを通して、多くの若者たちの悩み…

623号 2024/4/1

就活の失敗を機に、22歳から3年間ひきこもったという岡本圭太さん。ひきこもりか…

622号 2024/3/15

「中学校は私にとって戦場でした」と語るのは、作家・森絵都さん。10代に向けた小…