不登校新聞

352号(2012.12.15)

第9回 精神医学が犯したミス ミクロな成果を他分野に

2013年12月25日 15:16 by kito-shin


連載「子ども若者に関する精神医学の基礎」


前回までお話してきたように、抗うつ剤や抗精神病薬など、精神科で処方される薬はすべて「対症療法」であって「根治療法」ではありません。風邪を引いた際、「鼻水や発熱などの症状を薬で抑えることが本当に適切か」とお話した点は、精神医学が扱う症状でも同様に考える必要があります。

 症状というものはすべて、本来なら生きていくうえで必要な反応にすぎないという冷徹な判断を忘れないことが対症療法を行なううえでの基本です。

 ところが現在の精神医学は、症状の果たしている生存への役割を問うことなく、不利に見えることはなんでも投薬によって抑え込もうとする傾向があります。つねに、症状を取りのぞくことがはたして本当にいいことなのか、またどの症状をどこまで取りのぞくことが長い人生にとって望ましいのか、そういった基本的な質問をおざなりにすると、とんでもないまちがいが起こってくるのです。
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