僕は中2のころ、不登校をしました。当初、一人で外に出かけるのはすごくドキドキしました。たとえば偶然、「学校の友だちと会ってしまい、もしなにか言われたらどうしよう」、警察に「きみ、学校は?」と聞かれたらどうしよう、など、何か言われたときになんて答えればいいのかわからず、平日の昼間に外に出るのは怖かったのです。しかし、外に出るという恐怖感をじょじょに克服してくれるものがありました。それは自分が小さいころから好きだった電車です。電車に乗るために勇気を出し駅へ向かいます。駅員さんや警察に何か言われるかも、とビクビクしながら駅に着きました。でも、誰一人、話しかけてきませんでした。そのときに考えたことは「自分は悪いことをしているわけじゃないんだから堂々としていればいいんだ」と自信を持てたんです。もし自分が鉄道好きでなかったら、今ごろどうなっていたのだろうと考えてしまうこともあります。
625号 2024/5/1
「つらいときは1日ずつ生きればいい」。実業家としてマネジメントやコンサルタント…
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