不登校新聞

312号(2011.4.15)

不登校の歴史 第312回

2013年08月05日 15:15 by kito-shin
2013年08月05日 15:15 by kito-shin


2004年という年


 前号で紹介した事例は、04~05年のものだが、冒頭にそう述べながら、「2004年」との小見出しになったのは訂正、お詫びする。

 さて、その04年、社会や行政の動きはどうであったか。

 04年は以前紹介したように、フリースクール全国ネットワークによる「フリースクール白書」が完成し、学校のみが成長の場でないこと、不登校の子や親にとってフリースクールや居場所が、たいへん歓迎されており、安心できたり、いい変化があったり、自信を取り戻すようにもなっていること、などを社会に対して示した。そして、この意義のある市民・民間の活動に、公的支援など社会の応援を求めた。

 しかし、前年の03年には、文科省の不登校問題に関する調査研究協力者会議は、「学校復帰へ何らかの働きかけを」という最終報告を出し、実際上、学校へ戻そうとする登校圧力は、子どもや家庭に強まっていた。その施策のもとで、03年の小中学生不登校数は、75年から急増して以来、28年ぶりに減少するという学校基本調査が発表された。
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