不登校新聞

441号 2016/9/1

人には映画館の暗がりが必要です 酒場の支援論

2016年09月13日 14:58 by kito-shin


連載「酒場の支援論」


 飲み始めると長っ尻で、同じ店でいつまでも飲んでいる。開店と同時に飛び込んで、店が閉まるまでだらだら飲むのが望ましい。どちらかといえば多動の気があって、同じところに10分といられないのが、酒の席だけは別なのがおもしろい。
 
 酔った頭で考える。フリースクールにどんな設備がほしいか。教育委員会から、フリースクール全国ネットワークからそういう質問が来る。そう言われても、どれもこれも足りないのがフリースクールだから、なんだってほしい。グラウンドに体育館。工作室もほしいし、調理室もほしい。図書室に音楽スタジオもほしい。全部ひっくるめて校舎がほしい。
 
 それでも、あえてひとつ選ぶなら映画館がいい。映画館併設のフリースクール。ちゃんと上映プログラムがあって、ヒット作に往年の名画や問題作、マイナーな良作もかかる。フリースクール利用者は好きに観てかまわない。一般客をいれるかどうか。できればいれたいように思う。
 
 高校生のころ、よく映画を観た。昼飯を抜いて金をため、料金の安い二番館へ通った。一本300円から500円。今とちがって入れ替え制ではなかったので、何度も何度もくり返し観た。
 
 映画好きだったのかと聞かれるとちょっと困る。もっと切実な、やむにやまれぬ衝動があった。
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