不登校新聞

441号 2016/9/1

10年前の9月1日、僕は不登校になった【インタビュー】

2016年08月29日 15:55 by koguma



 今回お話を聞いたのは、渡邉昌樹さん(20歳)。10年前のまさに今日、小学5年生の9月1日から不登校になった。「理由のない不登校だった」と自身の不登校をふり返る渡邉さんに、当時の思いなどをうかがった。

――不登校したのは?

 小学5年生の夏休み明けからです。宿題が終わらなくて、9月1日と2日の2日間、学校をずる休みしました。その間に終わらせてしまえば大丈夫だろうって思って。

 それで、いざ学校に行ってみたんですが、2日休んだだけなのに、まわりの動きに乗り遅れてしまった感じがしたんです。「学校に行きたくないな~」って考えているうちに、お腹も痛くなってきちゃって。

 「学校に行きたくない」なんて思ったのは、たぶん初めてだったと思います。中学受験のために塾通いしていたので、勉強もそこそこできるほうだったから。

始業式の日を毎日数えながら


――2学期が始まる直前の気持ちって覚えていますか?

 よく覚えています。始業式までの日にちをカウントダウンしていたこととか。あのときは「行きたくない、行きたくない」っていう考えしか、頭に浮かびませんでした。でも、8月29日、30日、31日と時間はどんどんすぎていくし、母親には「だから言ったじゃない!」って怒られるし。読書感想文なんて泣きながら書いていました(苦笑)。

 じつは去年、そのときの夏休みの宿題を引っ張り出して見直してみたんです。誤字脱字だらけで、よくこんな状況で提出できたなって思うけど、あのときは「とにかく終わらせなきゃ」っていう思いで必死だったんだと思います。

――その後は?

 2学期は学芸会があって、僕はわりと重要な役を任されていたんです。母にも「一度引き受けたからにはきちんとやりなさい」と言われました。

 学芸会が終わるまでにもいろいろあったんです。友だちから役名で呼ばれてからかわれたり、先生とのちょっとしたトラブルもありました。しかも、本番直前に風邪をひいてしまって。それでも何とか無事に終えられたんですが、自分としてはやり切ったというか、燃え尽きたというか、学芸会が終わってからパタッと行かなくなりました。

不登校の理由がわからなくて…


 ただ、担任の先生が「学校に来てほしい」と言うので保健室登校をしていました。そのことは友だちも知っています。だから、休み時間になるたび「教室に来いよ」と迎えに来るんですが、「いや、行かない」「なんで?」「なんとなくだ」というぐあいに、いつも断っていました。6年生に進級してからは、いっさい教室に入ってないですね。
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