不登校新聞

442号 2016/9/15

20代半ばでひきこもり、40歳手前で自立した友人の話

2016年09月13日 15:18 by kito-shin


連載「ひきこもり時給2000円」vol.36


 今日は、僕の友人の事例を紹介します。九州在住の彼は、今年で45歳。中学と高校でいじめを受けて不登校。高校を中退して20代半ばまで自宅にひきこもり、30代半ばで働きはじめました。しかし2009年、ご家庭の事情で九州に転居。現在はオフィスビル清掃の事業所で働きながら、一人暮らしをしています。
 
 今から7年前、彼が九州に移り住む直前。彼のご両親の出身地とはいえ、彼にとっては見ず知らずの土地に移り住むと聞いたとき、僕はかなり心配をしました。もっとはっきり言うと、反対でした。けっしてたくましいとは言えないお人好しな彼が、40歳手前で、見知らぬ土地に行って生活を始めることには、あまりに多くのリスクがあると思えたのです。生半可な覚悟で行ったら確実に失敗すると思ったから、送別会のときには「こっちには二度と帰ってこないつもりで行け」と伝えました。まわりのみんなは呆気にとられていましたが、でもそれぐらいの覚悟がなかったら、向こうに行ってまたひきこもってしまうように思えたのです。

 しかし、僕の抱いていた心配は杞憂でした。2014年に再会したとき、彼の生活は大きく変化していました。
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