不登校のわが子に対し、父親ができることは何か。それをお話する前に、不登校の取材を10年以上続けてきたなかで、一つ気づいたことがあります。不登校の子どもにとって父親は「避けたくなる存在」だということ。こんなことを言うと父親のみなさんから怒られそうですが、でもそうなんです(苦笑)。とくに、男の子にインタビューした際にそう感じることが多いです。
不登校の子どものなかには「学校に行って、就職して、結婚して、家庭を持つ」という「社会でヨシ」とされるルートから外れてしまった自分を責めている子が多くいます。その際、そこを着実に歩んできた父がそばにいるだけで、なんだかいたたまれない気持ちになったり、父親の何気ない一言を大きく受けとめすぎるあまり、ついつい避けたくなってしまうのだと思います。父親は「もっとも身近な将来像の見本」だからです。
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