著者の浜田寿美男さんは発達心理学者。大学で26年間に渡って教鞭をとり、現在は兵庫県川西市の「子どもの人権オンブズパーソン」を務めています。また少年事件や冤罪事件における自白などへの関心から、供述の鑑定などにも携わっています。1999年に山口県光市で起きた母子殺害事件の少年の供述鑑定もその一つです。
 
 浜田さんのおもしろいところは、発達心理学者でありながら、「いつも発達、発達と、人生は発達のためにあるかのように言う学者といっしょにされたくない」と、きっぱり言い切ってしまうところにある、と私は考えています。
 
 そんな浜田さんは子どもの「巣立ち」、言い換えれば「自立」ということをどう捉えているのか。発達心理学だけでなく、供述鑑定や浜田さん自身のお子さんとのやりとりなども交えながら考えていくというのが本書です。
 
 世間一般において「自立」とは、親への依存状態を抜け出して「自分の力で生きること」とされています。

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