今回手記を書いたのは、PN秀蔵さん(女性・15歳)。不登校当時のつらかった気持ちを書いてもらった。
私の不登校のきっかけは、幼稚園の先生からのいじめでした。先生は機嫌の悪い日は私に当たり散らすような人でした。学芸会でハンドベルをやったとき、私だけ、まともに教えてもらえなかったうえに、失敗すると「やる気あんの?」と怒鳴られました。わからないことを友だちにたずねると、「教えちゃダメ!」と友だちが答えるのをさえぎりました。それ以来、私は人に何かをたずねるのはおろか、話しかけるのも怖くなってしまいました。
その後、小学5年生でも、ひどいいじめに遭いました。まわりの生徒は私のことを「くさい」と言って鼻をつまんで歩きました。また主犯格の子はストーカーのように、私のことを四六時中監視していました。「○○から給食を食べてたね」「××としゃべってたでしょう」「その服は何日前に着ていたね」と。
誰にも言えない、きっとわかってもらえない
いじめられていることは家族にも誰にも言えませんでした。親は私が「学校に行きたくない」と言っても、無理やり連れて行くような人でしたから、「話してもわかってもらえない」と思っていました。
小学6年の秋まで、いじめられながらもなんとか学校に行っていたのですが、ある日、いじめが激しく、先生からも怒鳴られて、本当に嫌なことばかりが重なり、自分のなかの何かがぷつんと切れてしまい、「もう死のう」と思いました。家に帰ってきて、2階で泣きながら、この世のすべてのものに謝りました。「もう死にます、ごめんなさい」と。学校にも家にも居場所がなく、どこにも逃げ場がありませんでした。
不登校なんてできない
「不登校」という選択肢は自分のなかにありませんでした。「ただ生きていく」ということですら、もうムリな状態でしたから、もう「死」しか道が残されていないと思っていました。
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