2014年9月、安倍総理の訪問を東京シューレが受けいれたことは、私からすれば、やっと国がフリースクールに目を向け、支援の必要性を感じ始め、総理まで現場をたしかめに来た、ということで、おおいなる前進であった。子どもたちや卒業生の前で「学び方、育ち方はいろいろ」と自身の言葉で語り、「支援を国が検討する」と発言、それがマスコミ各社から発信されたことも「30年かかって、やっとここまできた。よかった」と評価できたことだった。シューレの子どもたちにとっても自分が学校ではないところで日々すごしていることに対し、肯定された感を持ったできごとだった。小学生たちは「テレビとそっくりだった」「ふつうの人とちがって、オーラが出ていて、かっこいい」「総理大臣ってこわい人かな、と思っていたらやさしい人だった」などとワイワイ言って、何のことやらはわからなかっただろう。しかし、ある小学生の子は翌日「お母さんがね、総理が見にきてくれるようなところに通ってんだよ、自信を持っていいんだよ、と言ってたよ」とニコニコしながら伝えてくれた。
623号 2024/4/1
就活の失敗を機に、22歳から3年間ひきこもったという岡本圭太さん。ひきこもりか…
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