不登校新聞

467号 2017/10/1

「みんなちがっていい世界はどこに?」不登校当事者が聞くロバートキャンベル取材

2017年11月01日 16:42 by kito-shin

 ロバート キャンベルさんは、大学生時代、アジアの人々と交流するなかで文化や習慣のちがいに関心を抱き、以来、日本文学を研究する道を歩き続けている。いわば「ちがい」に魅せられた人だ。一方、不登校当事者は好むと好まざるにかかわらず、「人とちがう自分」を背負って生きている。「ちがい」をテーマに当事者がキャンベルさんにお話をうかがった。

――金子みすゞさんの詩で「みんなちがって、みんないい」という一節は有名ですが、「みんなちがっていい世界」なんて私は見たことがありません。不登校をしたら、「みんなとはちがう」と差別をされ、私もずっと、ずっと大人から「みんなといっしょに」と注意されてきました。「ちがう人」は差別されるのではないでしょうか?(13歳・女性)

 今の社会では、たしかに「ふつう」はおよそ一つしかなく、人との「ちがい」が明確に見えるかもしれません。しかし私が研究している江戸時代には「それぞれのふつう」がありました。江戸時代には「士農工商」という明確な身分があり、身分によって、衣服、言語、住居のつくり、それに持っている本の大きさまでちがっていました。身分だけでなく男女でもちがいます。それぞれの「ふつう」をみんなが生きていたのです。

 それに私が好きな文学は、いつも「ふつう」から出ていった人の話です。

向こう側の“ふつう”があった

 たとえば『雨月物語』を書いた上田秋成は、商家を継ぐために養子になった人ですが、商人になるのがどうしてもイヤで飛び出しています。平賀源内もそうです。

この続きは1ヶ月無料のお試し購読すると
読むことができます。

関連記事

新学期目前、今の子どもの心境は。4つの行動パターンと対応方法

551号 2021/4/1

子どもの人権を守るために、子どもの居場所で取り組むべき4つのこと

550号 2021/3/15

「学校に行きたくない」と言われたら。子どもの気持ちとの向き合い方

548号 2021/2/15

読者コメント

バックナンバー(もっと見る)

551号 2021/4/1

みんながあたりまえにできることが、自分だけできない。そんな生きづらさは「発...

550号 2021/3/15

岩手県で不登校や引きこもりに関する居場所や相談などの活動をされている後藤誠...

549号 2021/3/1

元小学校教員であり、不登校の子を持つ親の加嶋文哉さん。生活リズムへの対応へ...