質問:不登校への偏見払拭のために必要なアプローチとは?
2016年9月14日、文部科学省は全学校に向けて、「不登校児童生徒への支援の在り方について」という通知を送りました。同通知内では「不登校を問題行動と判断してはならない」というほか「不登校児童生徒が悪いという根強い偏見を払拭すること」について触れています。
「不登校」に対する社会的な偏見を払拭するためにはどのようなアプローチが望ましいと考えているか。貴党のお考えを200文字以内でお聞かせください。
【自民党】
党として議論したことはありません。偏見払拭は容易ではないと思いますが、地道に啓蒙活動をしていくしかないのではないか、と思います。
【公明党】
不登校は、どんな子どもにも起こり得ることであり、文部科学省の通知内容は非常に重要です。時間がかかっても、この考えを浸透させなければなりません。苦しくても登校を強いられ、さらに追い込まれるケースが少なくないことから、公明党の主張で教育機会確保法に「休養の必要性」を認める文言を盛り込ませました。「つらかったら休んでもいいんだ」ということを、子どもや保護者、教師等の間で共有することも重要と考えます。
【共産党】
何より教育関係者と保護者の「不登校は問題だ」という意識をなくすことです。国や教育委員会が、「不登校を半分にする」などの数値目標を是認しているようではだめです。数値目標を一掃し、たとえば学校で不登校新聞を読む位にしないといけません。保護者や子どもが、学校に通う義務は子どもにはないこと、大事なのは学校に行くかどうかでなく子どもの尊厳であることを知り考える場が必要です。こうした啓発を社会にも広げます。
【日本維新の会】
住宅が密集する都市部の学校と、田園地帯では文化も状況もまったく異なる。各学校間でも大きなちがいがある。そのようななかで、全国一律の対策を文部科学省が発するということ自体がおかしい。教育に関する地方分権を進め、学校の設置・運営についての規制も緩和すべきである。そして、地域の事情をよく知る各自治体が、不登校についても全面的に責任をもって取り組むべきである。
【希望の党】
Q1とも重複しますが、どの子どもにも起こりうるものであるとの認識を持ち、対応することが大切だと考えます。
【立憲民主党】
まずは、教師や学校が一人ひとりの子どもに寄り添う姿勢を示し、児童生徒や保護者が不登校児童への偏見を持たないよう指導するとともに、行政と連携して地域コミュニティの中でも広く理解を求めていくよう努力すべきです。社会全体にそのような認識が広がるよう取り組みます。
【社民党】
文科省も遅ればせながら取り組みはじめましたが、十分とは言えません。学校を否定するのではなく、また絶対化するのでもなく、多様な学びの一つとして相対化する発想が必要です。学校に行かない選択をした子どもの教育を受ける権利を保障し、フリースクールや家庭学習への支援など、不登校でも学ぶことのできる仕組みを整備して、不登校という育ち方を具体的に示していくことが必要と考えています。
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