不登校新聞

470号 2017/11/15

今までの自分を捨てることで、広がる可能性だってあるんだ 中性漫画家・新井祥さん

2017年11月15日 14:48 by kito-shin



性的少数者であることで学校に居づらくなり、不登校になる子どももいる。少数者が差別されず、楽しく生きるにはどうすればいいのか。ご自身がインターセックス(半陰陽)であり、性的少数者の日常を漫画で表現している中性漫画家、新井祥さんにお話をうかがった。

――ご自身がインターセックス(注)であると知ったのはいつですか?

 30歳のときです。それまでは女性として生きてきました。しかしときどき、ホルモンバランスの変化によって、自分の体や心が男性寄りになったり、また女性寄りになったりという経験をくり返してきました。30歳のときに染色体検査をして、自分がインターセックス(半陰陽)だとわかったんです。

――自分の性に違和感を初めて感じたのはいつごろですか?

 高校生のときです。そのころはじめて「男性化」が始まりました。筋肉が増え、骨格がたくましくなって、女の子が好きになっていきました。しかし女子校だったので、なんとなく自分ひとりだけ浮いているような気がしていました。居心地が悪くて、ほとんど不登校でしたね。高校2年生のときだけ、演劇部の活動のために学校に行っていました。演劇には男役があったので、そこに自分の役割を見出していたんです。

たいへんな話もなるべく明るく

 周囲とのちがいは感じていましたが、じつはそのことで思い悩んだりはしませんでした。当時、インターセックスはもちろん、ゲイやレズビアンといったセクシュアリティに関する情報がほとんどなかったんです。それが僕の場合はよかったのか、自分もまわりの人も「新井はボーイッシュな女の子」という認識で成立していたように思います。

 逆に今は、ネットなどで情報がすぐにたくさん手に入りますね。いいことでもあるのですが、本来「人それぞれの個性」ですむ話までも「自分はこういう障害なんだ」と必要以上にマイナスな意識を持ってしまうケースがあるのではないかと思います。

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