「僕はひきこもりだ。生粋のひきこもりだと思う。何の価値もない、何もできやしない、自分の部屋にしか居場所のないひきこもりである」。
そんな書き出しで始まるこの本は、こう続きます。
「そう十数年もの間ずっと思っていたが、どうも違うらしい」。
中村秀治さんは小6で不登校になり、中学校に通ったのは最初の1週間だけでひきこもりに。昼間は働きながら定時制高校を卒業したのちに就職するも、1年経たずに辞職、ふたたびひきこもるようになると、家族以外との人間関係を絶った生活は6年間続きました。
この本のおもしろいところは、中村さんのひきこもり体験記ではなく、約3カ月間に渡るボランティア体験記にページの大半を割いているところにあります。
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