はじめて「ひきこもり」という単語を聞いたのは、たしか2000年ごろだったと思う。当時、私は12歳の小学6年生で、不登校のまっ最中。あれから12年の時を経て、ひきこもりの報道には何か変化はあったのだろうか。また、世間はひきこもりをどのように解釈してきたのか。そのような疑問をふと思い立ったので、独自に調べてみることにした。そこで、過去の新聞報道をチェックして「k・h・coder」というフリーソフトを使って分析してみた。新聞報道をチェックする理由はそれ以外の資料(テレビの映像など)が残っていないからだ。分析対象とする紙面は、発行部数が多い新聞のなかで、かなり早い時期からひきこもりの報道を始めている朝日新聞にした。記事検索サイトの「聞蔵Ⅱビジュアル」で検索してみると、1561件の記事がヒットした(検索期間は1984年から2011年12月31日まで)。もっとも古い記事は84年8月27日のもので「米ソ軍縮包括交渉を見守る(社説)」という記事。いわゆる「ひきこもり」とは関係なかった。
「ひきこもり記事」の件数推移(朝日新聞記事検索サイトより)
624号 2024/4/15
タレント・インフルエンサーとしてメディアやSNSを通して、多くの若者たちの悩み…
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