不登校新聞

198号(2006.7.15)

フリースクールスタッフの仕事とは【三重県津市】

2018年11月06日 15:04 by shiko
2018年11月06日 15:04 by shiko

 ネクタイをすることがきらいだった。ずいぶん昔、必要に迫られてブックバンドで代用したこともある。不自由なだけでなく、何かに屈服しているような姿に思えていやだった。

 そんな私は、政治家秘書、カモメのマークの会社員、倒産した商社での営業、私立高校の教師と転職を重ねた。納得できる仕事を探した結果だが、どれもネクタイは必須でネクタイよりも長いものに巻かれることが必要になる場面もあった。

 なかでもこの私立高校が息苦しかった。絶対的な権力と権威を持つ校長は、生徒と教師を支配した。超管理教育のもとで、校則はあったが正義はなかった。子どもには「進路実績」と「従順さ」が何よりも求められた。この教育方針は多くの親の価値観とも一致しており、学校は猛烈に邁進した……。

 子ども同様に大きなストレスをためた私は腹膜炎になり、腸を取り出して洗浄する手術をした。

 あの時に命拾いをして以来、『命は一つ、人生は一回、命の使い方を決めるのは自分』が座右の銘になった。時を同じくして日本では、組織に「従順な人間」を組織が庇護する時代が終焉した。

 11年間働いた高校を辞めた私は、「学校のためでなく子どもと自分のために働く」「自分が正しいと考えないことはやらない」「ネクタイは極力避ける」ことを決めた。

 その年の夏、短パン・Tシャツで満員電車に乗り、管理教育とは正反対の東京シューレにスタッフとして通う自分がいた。強烈な爽快感だった。「俺は自由だー」と心の中で叫んでいた。

 

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