不登校新聞

494号 2018/11/15

「書いて見えたのは世界の輪郭」現代詩のエース・最果タヒの原点

2018年11月13日 12:14 by kito-shin

 「現代詩」で異例のヒットを続けている詩人・最果タヒさん。その感性は若者から大きな支持を集めており、中原中也賞の受賞や詩集を原作に映画化されるなど評価を得ている。最果タヒさんに学校で苦しんだ10代が感じていることや学校自体についての考えをうかがった。

――最果さんは10代の自分と今とを比べて、どのような変化を感じますか?

 前は、自分の外に漠然とした「世界」があると思っていました。「自分」のほかは「全世界」という感じで、物事の見え方が具体的ではなかったんです。

 本当はいろいろ分かれているものなのに、境界線がぼんやりしていて、大まかな捉え方をしていましたね。それが、今では具体的に見えるようになりました。

 世のなかのどういうところにどんな人がいるのかを知っていって、ひとまとまりだった「世界」が、バラバラになった気がします。

 昔は、もっと「無敵感」があったんですけど(笑)。大きな「世界」に対して、何となく自信を持っていたんです。根拠も何もないんですけど「大丈夫」「できる」と思えていたところがありました。

 でも今は、世のなかには才能のある人たちがたくさんいて、自分にはできないことがいっぱいあるとわかりました。

 それは「自分がダメだ」ということではなくて、「世界」がバラバラになったからこそ、自分がどんなところにいるのか、ちゃんと位置づけられるようになったんだと思います。

 いろんな人たちがそれぞれの道を歩んで、それぞれにできることをやっている。自分もその一員として、ならんで横の道を歩んでいるんだなって思います。

 10代のときはすごくモヤモヤしていて、言葉にできないものがたくさんありますよね。

この続きは1ヶ月無料のお試し購読すると
読むことができます。

関連記事

ゲームに熱中する子に対して、してはいけない3つのタブー

534号 2020/7/15

『ツレがうつになりまして』の作者が苦しんだ自分への否定感

532号 2020/6/15

子どもと学校に尽くしてこそ「母親」というイメージがつらい

530号 2020/5/15

読者コメント

コメントはまだありません。記者に感想や質問を送ってみましょう。

バックナンバー(もっと見る)

535号 2020/8/1

「不登校」とひとくちに言っても、その理由や負った傷のかたちは人それぞれ。ど...

534号 2020/7/15

「子どもがゲームばかりで困る」という相談は多いです。児童精神科医の関先生に...

533号 2020/7/1

新型コロナウイルスの影響により休校していた学校も再開されつつある。今後、ど...