不登校の子どもたちが集まるフリースクール。フリースクールで働くスタッフは、子どもに対して何に気をつけ、どんな対応をしてるのか。「函館圏フリースクール すまいる」代表の庄司証さんが今号より連載で執筆する。
「とくに学校で何かあったわけじゃないと思うんですけど……」。
小学生の不登校の相談で、考えられる“原因”を聞くと、困った顔をした保護者の方がよくつぶやく一言です。
中学生以上になると、人間関係や成績評価など、確信は持てなくても子どもが何につらい思いをしたのか想像しやすいのかもしれません。
しかし、小学生のどうにも言い表せぬ不安というのは、大人はどうしても、想像するのが難しいのかもしれません。
親心からすれば、学校にはドラえもんの世界のように、ジャイアンもスネ夫もいて、つらい思いもたくさんあるけど、最後には笑って終われるんだよ、と言いたくなるかもしれません。
文科省の調査で、小学校の不登校として、本人にかかる要因で一番多いのは「不安」傾向です。
先生も、子どもも何かしらの不安を感じていることになります。そしてその多くは学校生活に適応できていないからと考えているようです。
これはたとえるなら童謡『おばけなんてないさ』の感覚です。
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