不登校新聞

195号(2006.6.1)

「いまだなにも解決していない」哲学者に聞く水俣病50年

2018年12月03日 14:50 by shiko



 水俣病の確認から50年。戦後の日本が、その「発展」と引き替えに切り捨ててきたものは何だったのか。その体質は、果たして変わったのか。今回は、水俣病事件にも取り組む、哲学者の丸山徳次さんにお話をうかがった。

――なぜ水俣病事件に関わるように?

 小学生のとき、NHKの『日本の素顔』という番組で、水俣病患者の映像が流されていたんです。

 その映像は、私のような子どもの目にも焼き付いて、その理不尽さにふつふつとした怒りにも似た気持ちを覚えました。

 その後、私は大学で哲学を学びますが、ずっと気になっていたのが、科学技術の負の側面でした。それが、私が哲学や倫理学を学ぶモチベーションになっていたと思います。

 最初、私は水俣を日本における環境問題の事例として考えていたんです。しかし、取り組んでいるうちに、これは事例という発想ではダメだと気づきました。

 水俣病事件は、いまだ何の解決もしていない問題です。いろんな出来事の塊で、この事件を通して、あらゆることが考えられる。

 つまり、出来事からすべてを考えるという発想に転換したんです。それを私は「事件の哲学」と言っています。

 

この続きは1ヶ月無料のお試し購読すると
読むことができます。

関連記事

「スクールロイヤー」とは何か 弁護士に聞く制度の課題と展望

522号 2020/1/15

「素の自分を愛してあげてください」りゅうちぇるさんに聞く

521号 2020/1/1

お金を儲けず、子どもを管理せず、その子の感性に寄り添える場を

520号 2019/12/15

読者コメント

コメントはまだありません。記者に感想や質問を送ってみましょう。

バックナンバー(もっと見る)

522号 2020/1/15

ふつうの学生生活を送りたいと言われて親は何をすればいいのでしょうか。函館圏...

521号 2020/1/1

テレビや音楽活動で活躍するりゅうちぇるさん。学校で苦しんできた自身の経験を...

520号 2019/12/15

不登校経験はないものの、小学校から高校まで、ずっと学校生活に苦しんできたと...