不登校新聞

496号 2018/12/15

さまざまな人の意見は 不登校の歴史vol.496

2018年12月10日 15:32 by kito-shin
2018年12月10日 15:32 by kito-shin

 立法チームの勉強会は、第6回を迎えていた。

 2015年7月22日、さまざまな立場の人のヒアリングということで、まず政策研究大学院客員教授のNさん。不登校の対応は、国の「特定の性格傾向の人が起こすものではない」という認識が示された92年が第一のステップ、しかし、その後の運用が学校復帰前提で現在にいたっている。学校復帰か否かにとらわれず、一人ひとりの子どもの力を伸ばすことに着目すべき。少子高齢化社会において社会の活力の維持向上のためにも一人ひとりの子どもの可能性を大切にする必要性がある。今が第二のステップとなるよう期待している、と述べた。

 京都大学教授のOさんは特例校と夜間中学両方を備えた洛友中学の元校長として、昼間と夜間の交流で生徒に自己有用感も生まれ、学びの原点にも帰れた。多様な生徒に対する教職員配置、安易にほかを選択しないための総合相談窓口、保護者支援も必要と発言した。

 フリースクール卒業生のHさんは、学校は自分のペースでいられないのがつらかったこと、転校もしたが、緊張、頭痛、腹痛で、からかわれたり、自分を責めたり、ついに登校できなくなり、生きている価値がないと絶望、フリースクールの人たちと会い、自分も生きていいし、楽しんでいいんだと思えるようになった、と語った。

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