不登校新聞

498号 2019/1/15

大人に対して心を閉じていた私が心を開けるようになった理由

2019年01月15日 16:56 by kito-shin



 信頼できる大人と出会えず、長いあいだ大人が憎かったというuniさん(20代)。心を許せるような大人と出会えるまでの体験を書いてもらった。

 * * *

 私は長いあいだ「大人」が憎かった。憎くて仕方なくてどうしようもなかった。でもその憎しみは、寂しさの裏返しだった。

 私を子ども扱いしない大人、ひとりの対等な人間として私の話を聞いてくれる大人を、ずっと探していたのだと思う。

 中学生のころ、私は地元にある不登校の子どものための居場所に通い始めた。どこにも行く場所がなかった私にとっては、貴重な交流の場になるはずだった。

 しかし、フタを開けてみればそこは、自分の正義や経験をふりかざす大人の居場所だった。

ほかの子の前で子どものグチを

 スタッフに何かを相談しても、「そんなささいなことで悩んでいるの?」とバカにした態度をとる。「自分たちのころはもっとがんばっていたよ」と上から目線を押しつけてくる。

 あげくのはてには、「この前Aちゃんがこんなことを言ってきたんだけど、ほんと、困るんだよね」と、子どものグチをほかの子どもがいる場で楽しげにしゃべり、笑い合っている。

 私はそんな話、まったく聞きたくなかった。でも、「この人たちの求める子でいないといけないんだ。そうしないと、私もAちゃんのように、悪口を言われるかもしれない」。

 そう思うと怖くて、いい子でいることしかできなかった。スタッフの大人たちに対する不信感は、日がたつにつれ、増していった。

この続きは1ヶ月無料のお試し購読すると
読むことができます。

関連記事

不登校経験者4名が綴る。「私はこの言葉に救われ、支えられた」

538号 2020/9/15

過干渉な母との20年、解放のきっかけは夫の一言

538号 2020/9/15

学校の代わりになる場所を4年間、探し続けた末に私が求めたこと

537号 2020/9/1

読者コメント

コメントはまだありません。記者に感想や質問を送ってみましょう。

バックナンバー(もっと見る)

538号 2020/9/15

戦後から現代へ、歌い手として生き抜いてきた加藤さんにお話をうかがった。

537号 2020/9/1

「ドアの向こうで息子が死んでいたらどうしよう」と不安に思う日もあったという...

536号 2020/8/15

「勉強の遅れ」を心配する声がたくさんの保護者から聞くようになりました。いま...