文科省は今秋にも「不登校追跡調査」の結果を発表する。一部報道では「不登校経験者の8割が高校に進学する」とのデータが明らかになったという。進学については、子ども若者編集部でもたびたび議論してきたテーマだ。高卒資格一つをとっても、編集部内には、通信制高校や定時制高校で取得した者もいれば、「高校卒業程度認定試験」を受験した者もいる。もちろん、学校にはいっさい通っていない者もいる。そこで、「不登校その後」の一環として、通信制高校へ進学した編集部員2名の体験記を時系列ごとに全3回の連載形式で掲載する。第1回は、通信制高校に進学するまでのこと。不登校をした後に高校に通うことについて、何を考え、どんな期待・不安を持っていたのか。また、親との関係はどうだったのか。2人の編集部員が体験記を執筆する。

新しい自分という期待




 私が通信制高校に入学した理由は、母親の焦り。ほとんどこれに尽きます。

 具体的には、「どこかに所属」していない孤独感は本人が耐えられないだろう、と強く説得されました。また進学する気もないけれど、将来アルバイトをするにも何をするにも高卒資格は必要になるかもしれないし、バカにされてつらい思いをするかもしれない、と言って母親は私でも卒業できそうな学校を勧めてきました。その学校は通信制高校でした。

 年間ほとんど通わなくても許され、ネット配信の授業を見ることで単位がもらえ、入学試験もいっさいありませんでした。触れ込みは、「好きな事を諦めずに続けられる学校」。

 当時の私はほぼ、ひきこもりで昼夜逆転、少し歩くと息切れする、誰かに会うとそれだけで疲れきってしまうような体でしたから、学校に行くなんて、週一でさえ現実的ではありません。だから全日制なんて考えもしませんでした。

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