不登校新聞

501号 2019/3/1

「ゲームさえ止めてくれたら」子どもにそう思ったときに読んでみてください

2019年03月27日 12:48 by kito-shin
2019年03月27日 12:48 by kito-shin



連載「すまいる式 子どものわかり方」vol.6

 「子どもがゲームばかりして困っている」などの相談はよく受けます。しかし、私自身がゲーム好きなので、いつもこの質問にとまどってしまいます。

 では、子どもが没頭するゲームをどうしたらよいのか。心理カウンセラーの内田良子さんは「ゲームは命を守る浮き輪」だと言い、『不登校新聞』でも何度となくゲームを没収するという選択は安易に行なわないように、という記事が掲載されてきました。

 私も、ゲームをすることでかろうじて自分を保っている子どもを何人も目にしてきました。自分を保つだけでなく、ゲームを通して歴史好きになった、オンラインゲームで海外の人とやり取りしているうちに英語を話せるようになった、という話も聞きます。

 その一方で、ネットなどの一部の情報では「無理矢理にでも取り上げろ」「ゲーム依存症になる」といった強迫的で過激な内容も見られます。

 しかし、ゲームを取り上げたところで事態は、ほとんどの場合、よくなりません。そのことを多くの保護者は、よく理解されているようです。

 にもかかわらず、強制的にゲームを奪うことに一定の支持があるのは、それほどゲームに苦しんでいる親が多いからだと思います。「せめてゲームさえやめてくれたら……」その思いは、まるで「せめて学校にさえ」という思いのようです。

 私はゲームと不登校の捉え方に類似性があると思っています。そこで、不登校支援に関する文科省通知の一部を「ゲーム」に置き換えてみました。

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