執筆者の加藤郁美さんはどうしても高卒資格がほしく、高校中退をくり返した。しかしその後、学歴にこだわることをやめてから、少しラクになれたという。
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私は、中学校を卒業してから6年間ほどのあいだに、5つの高校に入学しましたが、すべて退学しました。
高校に5回も入り直すなんて、あまり聞かない話かもしれません。なぜ、そんなに必死だったのかと言えば、同年代の人たちと差がついてしまうことがとにかく怖かったのと、中卒のままだと何かと不利になると思ったからです。
それで、高校だけはとにかく出ておきたくて、必死にがんばっていました。
入学しては退学
だけど、私は勉強ができないし、なにより人付き合いが苦手でした。
だから、高校に入っても、クラスメイトや先生との対人関係にことあるごとにつまずき、結局は退学してしまう、ということをくり返してきました。
なので、私は今も「中卒」のまま、です。
不登校経験のある子が多く通っている高校、通信制高校、定時制高校、私が興味を持った簿記を勉強できる商業高校など、「ここならやっていけそうだ」と感じた高校には一通りチャレンジしてみました。
レポートを何度も提出したり、留年をして1年生をやり直したこともありました。「今度こそ」という思いで自分なりにがんばってきました。でもダメでした。
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