クリスマスが近いことだし、ひきこもりだった私がサンタになった話でもしようか。
あれは去年のアルバイト先でのことだ。私は図書館の仕事に就いており、普段は関わりのない児童書担当の人に呼ばれた。
聞けば、12月の絵本のお話し会があり、サンタ役の男性を探しているという。
ガリガリに痩せた元ひきこもりにサンタのオファーを出すとは、日本の人手不足も深刻なものだ。
クリスマスにシフトを入れられる男性が、私くらいしかいなかったせいかもしれない。
サンタといってもたいした仕事ではなく、おはなし会のあとでトナカイ役の女性と一緒に出て行き、ツリーの飾りを子どもたちに配ればよいという。
断るほどの理由もないので引き受けたが、思いのほか大変な目にあった。
読者コメント
匿名
一般公開 クリスマスにぴったりのお話をありがとうございます。読むたび...