不登校新聞

521号 2020/1/1

ひきこもりをめぐるトピックはなんだったのか【2019年をふり返る】

2019年12月25日 12:23 by kito-shin


社会評論家・芹沢俊介

 子ども若者をめぐって2019年はどんな年だったのであろうか。社会評論家や本紙代表理事が1年間のトピックスを執筆した。

* * *

 6月1日(2019年)、東京都練馬区で、76歳の元農水事務次官だった男が、長年ひきこもった状態にあった44歳の息子を、包丁で殺害するという事件が起きた。

 父親の語った動機は2つ、1つは家庭内暴力の恐怖からの自己防衛である。

 息子は駒場東邦中学時代、いじめを受け、それがきっかけで不登校になり、家で妻に暴力をふるうようになった。父親自身も殴られた。

 5月25日土曜日、10年以上前から別宅で一人ひきこもって暮らしていた息子が、電話で体調不良を訴え、「戻りたい」と言ってきた。

 ところが戻ってきた翌26日から、ふたたび家庭内暴力が始まった。「俺の人生はなんなんだ」と叫びながら、殴りかかってきた。このままでは殺されるという恐怖で思わず、包丁を手にし、息子を目がけ突進した。

 父親が挙げた2つ目の殺害動機は、社会防衛とでも呼ぶべきものであった。

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