不登校新聞

527号 2020/4/1

「つらい仕事のイメージを変えたい」不登校で学んだ自己決定を支えに

2020年03月31日 15:02 by kito-shin


黒田千遥さん

 小学生のころに不登校をしていた黒田千遥さん(26歳)。現在は、誰もがのびのびと好きなことをできる社会を目指して「こだわり強めのお菓子屋さん」を1人で経営しているという。黒田さんの不登校経験や現在に至るまでの経緯をうかがった。

* * *

――不登校になった経緯を聞かせていただけますか?

 経緯の前に今の気持ちを言うと、じつは取材のお話をいただくまで、自分が不登校だったことをすっかり忘れていました(笑)。なので不登校当初の記憶はあいまいです。

 そのうえで理由を挙げるとするならば、幼いころから集団行動が苦手だったということです。小学校も入学した瞬間から、「学校という空間は合わないな」と感じて、行きしぶるようになりました。

 私が不登校だったことを忘れていたのは、不登校をネガティブに捉えたことがなかったからだと思います。私が行きしぶっても親はとまどうようすがなく、まわりの大人も不登校を受けいれてくれました。

 また、不登校の友だちもいて、学校外に居場所もあり、不登校をネガティブに捉える要素がなかったんです。

 私に対して親は「あなた自身がどうしたいか」と、常に私の意思を尊重してくれました。「今日は学校へ行く」も「今日は行かない」も、とにかく自分で決める。

 それに合わせて親は、保健室へ連れて行ってくれたり、特定の授業だけ出席させてくれたりしました。本当に根気強くつき合ってくれたと思います。

不登校を通じてお菓子と出会う

――現在の仕事につながるお菓子づくりを始めたきっかけはなんでしたか?

 お菓子づくりとの出会いも、不登校がきっかけでした。当時は家ですごす時間が長かったので、たまたま母が持っていた型抜きとレシピ本をつかって、クッキーをつくってみたんです。

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