不登校新聞

529号 2020/5/1

心療内科医がWHOの指摘を要約「子どもにとって心のケアとは」

2021年05月07日 12:51 by kito-shin
2021年05月07日 12:51 by kito-shin


参考文献 Mental health and psychosocial considerations during the COVID-19 outbreak

 コロナウイルスの感染が拡大するなか、子どもにとって必要な心のケアとは何か。不登校にも精通している心療内科医・明橋大二さんが、WHOが3月18日に示した「COVIS―19感染爆発中のメンタルヘルスと心理社会的な考慮事項」を要約した。ひとつの基準として本紙にも掲載します。(東京編集局・石井志昂)

* * *

① このウイルスは、すべての国の、あらゆる人が感染する可能性があります。どんな状況にいても感染する可能性は0ではありません。ですから、ウイルスを持った人を非難したり、攻撃したりするのではなく、共感と思いやりを持って接しましょう。悪いのは、その人ではなく、ウイルスです。

② テレビやネットなどでくり返し、ネガティブなニュースを見たり聞いたりすると、必要以上に不安になったり、怖くなったりすることがあります。そういう場合には、そのような情報に接する機会を最小限にしてください。1日1度か2度で十分です。信頼できる情報源から情報を得るようにしてください(たとえば、厚生労働省のサイトでは常時、情報が更新されています)。子どもが怖がるときには、そのようなニュースはなるべく見せないようにしてください。噂でなく、事実や、科学的に正確な情報に従って行動しましょう。それは不安を和らげます。

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