アイ・メンタルスクール事件
ひきこもり当事者の手による季刊雑誌「IRIS」は画期的であったが、助成金が3年間で終わり、それに伴い、12号で終刊となった。
助成金なしでもなんとか継続発行できないかと、編集部でも熱心に検討したが見通しがつかず、2006年3月の発行が最後になった。
その直後、2006年4月19日、私たちを驚かせた事件が起こった。「アイ・メンタルスクール監禁死事件」である。
ひきこもりの青年を預かって治す発想の施設は増えてきていた。たいていは、先号で紹介したヒッキーネットのような受けとめる考え方ではなく、ひっぱり出す「引き出し屋」が商売になったとも言える状況があった。このころ親の会では、ひきこもりの青年をもつ親たちが「引き出し屋にまかせてみようか、やめておこうか揺れている」という話が出てきていた。私たちの親の会では、たくさんの経験を積み、考えあってきたテーマでもあっため「頼むのは危険、子どもの気持ちから考えよう」などと話し合ってきた。その結果、親の不安や焦りから「引き出し屋」に足をすくわれかったが、保護者一人で悩んでいる方は、子どもがこのまま外に出ないように思え、不安から勧誘に乗ってしまう状況もあった。
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