前号で「安否確認」にふれたついでに、虐待死を防ごうとするあまり、学校や児童相談所が「安否確認」の名目で無理に嫌がる子どもに会うことを強要した例の多発について記しておきたい。
登校した子どもは公的機関が安否を確認していることにはなる。一方、不登校の子どもは、それまでの学校との関係から、学校に来ることはできない、したくない、というのみではなく、校長や担任、カウンセラーなど学校と関係ある人に絶対会いたくない、というケースもかなりあった。
残念ながら子どものようすがわからないまま年月がすぎ、いくつかは、親の虐待がわからず、死に至ったケースもあった。
そこで、学校や行政機関は、責任を追及されないよう、いや子どもを守る責任があるため、不登校の家庭に「訪問します」とか「お母さん、本人を連れて来られませんか」と声をかける。
親は、はじめのうちは、断ったら先生に悪いから、子どもに「会っといたほうがいいよ」と言ってみたり、「先生が来られたら、ちょっとの時間、ごあいさつに出て」と子どもに頼んだりした。子どもは嫌がって荒れたり、親にも口をきかなくなったりもあった。
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