小1で不登校になり約10年ひきこもりを経験した米倉さん(26歳)に取材。ステータスに苦しみ続けた過程やその後気づいたことについてお話をうかがった。
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――不登校のきっかけと経緯を教えていただけますか?
小学校に入学して2カ月で不登校になりました。私には当時の記憶はないのですが、母に聞いたところ行きしぶりがあったそうです。
私が不登校になった時点で、すでに2つ上の兄も不登校だったので、わりとスムーズに私自身は不登校になりました。
それからは中学卒業まで、学校には1日も通わなかったです。学校に通っていない時間は、家でゲームをしたり、アニメを観たりしてすごしました。
なので、不登校になる過程では苦労していませんが、中学生ぐらいまでは外出するのが困難でした。「学校へ行かず何もできない自分」にずっと負い目を感じていたからです。
私は「不登校である」や「無職である」などの肩書というか、ステータスがコンプレックスだったんです。大げさに言えば私という存在をひた隠しにしなければいけないと思っていました。
小学5年のときは、虫歯になっても歯医者へ行けないことがありました。めちゃくちゃ歯が痛いのに「なんでこの子は学校へ行かないの?」と全員から見られると思うと、怖くて無理だったんです。
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