林試の森クリニック院長・精神科医 石川憲彦さん

連載「子ども若者に関する精神医学の基礎」

 「多剤大量処方」の背景には、製薬企業の利益が大きく影響しています。しかし今回は、その点に直接踏み込まず、「薬は、どんな考えで開発されるのか」という前提のほうを考えていきます。

 脳は、無数の神経(細胞)でできています。神経は各々が相互に多彩なネットワークを網の目のように構築して連絡を取り合っています。このネットワークを通じて「〇〇しなさい」という命令を身体の各部位に伝えることで、私たちは歩いたり座ったりできるのです。その命令は、電気信号で伝わります。神経は、発電機の役割をする中心部分と細長い電線のような繊維部分からできている。説明上、おおまかですが、そう区別して考えて下さい。

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