不登校新聞

535号 2020/8/1

オンライン授業の現在地~体験談・専門家に聞いた可能性と課題

2020年07月30日 12:33 by kito-shin
2020年07月30日 12:33 by kito-shin

 新型コロナウイルスの影響で、多くの学校が休校になった。また、学校再開後はおもに大学でオンライン授業が行なわれている。在宅しながら学ぶことができるオンライン授業の普及は、不登校の子たちにとって希望になりうる。今回2名の不登校経験者にオンライン授業の意義を書いてもらった。また、オンライン授業導入への課題や可能性について、教育哲学者・苫野一徳がコメント。本紙記者の茂手木涼岳も同趣旨で執筆した。

* * *

神内真利恵さん(20代)

 私の通っている大学はコロナの影響で今学期の授業はすべてオンラインとなった。そこでオンライン授業をいくつか受けてみたところ、「これは最高だ」と思った。

 私が感じたオンライン授業のよい点を、3つ紹介しようと思う。

①質問や発言が容易

 オンラインになったことで、勇気がいるであろう授業中に手をあげる行為が、タッチひとつ、クリックひとつになった。

 しゃべることが苦手でも、チャットに文字で書き込むことで自分の意見を伝えられる。授業に積極的に参加しやすくなったと感じている。

②通学・キャンパス移動がなくなった

 毎日電車に乗って通学する必要がなくなったのは多くの人にとってメリットだろう。

この続きは1ヶ月無料のお試し購読すると
読むことができます。

関連記事

「不登校中、何観てた?」経験者たちがつくった「最強の番組表」

611号 2023/10/1

「自分を責めるのは終わりに」元不登校が「9月1日」以降を生きる子どもに伝えたいこと

609号 2023/9/1

「1週間に30分が働ける限界」そんな私に就労支援はつらかった

607号 2023/8/1

読者コメント

コメントはまだありません。記者に感想や質問を送ってみましょう。

バックナンバー(もっと見る)

611号 2023/10/1

小学生を中心に高い人気を誇る『かいけつゾロリ』シリーズ。35年以上このシリーズ…

610号 2023/9/15

「親として余裕を持ちたい」。そう思っていても、忙しい日々のなか気持ちの余裕を持…

609号 2023/9/1

「はみ出してしまう人間のおもしろさが好き」と語るのは、従業員全員が若年無業者と…