不登校新聞

539号 2020/10/1

不登校経験を活かして役に立たなくてもいい説【仮説なんですが】

2020年10月29日 09:48 by motegiryoga

 本欄「仮説なんですが…」は、リレー連載です。不登校・ひきこもりについて「もしかしてこうなんじゃないか」「今はこんなふうに考えてます」という「仮説」を紹介し、読者とともに考え合っていきたいと思います(本紙512号以来、約1年ぶりの再開です)。

連載「仮説なんですが…」vol.36

* * *

 私はふだん不登校経験者と関わっているのだが、彼らからこういう話を聞くことが多くなった。「自分は不登校だったから、その経験を活かして、苦しんでいる人の役に立ちたい」。

 きっと、「自分にも何かできることはないか」と探しているのだろう。それ自体はすばらしいことだし、心から応援したい。「できること」はかならずあるよ、と。しかし、一方でこうも思うのだ。「べつに、人の役に立たなくてもいいんじゃない?」。

 不登校経験者たちが「役に立ちたい」と言うとき、その言葉の裏側に「私は社会にとって有用な存在でありたい」という思いを強く感じる。

 まるで彼らにとって不登校は人生の大きな欠損であり、「役に立つ」ことで埋め合わすことができるものであるかのようだ。

この続きは1ヶ月無料のお試し購読すると
読むことができます。

関連記事

「学校は無理に行くところじゃない」と現役教員が思う理由

552号 2021/4/15

フリースクール代表が仮説を提言「実は不登校は増えていない」説

551号 2021/4/1

なぜ現在の支援は不十分なのか、ひきこもり経験者が考えてみた

550号 2021/3/15

読者コメント

バックナンバー(もっと見る)

552号 2021/4/15

学年別でみるといじめのピークは小学校2年生。低学年のいじめとはどんなものな...

551号 2021/4/1

みんながあたりまえにできることが、自分だけできない。そんな生きづらさは「発...

550号 2021/3/15

岩手県で不登校や引きこもりに関する居場所や相談などの活動をされている後藤誠...