不登校新聞

463号 2017/8/1

日章学園九州国際高等学校の卒業生に聞く【記事広告】

2020年10月09日 11:47 by shiko

◎卒業生・田中賢志さん


 佐賀県庁で心理専門職として働く日章学園九州国際高等学校の卒業生・田中賢志さんにお話をうかがいました。

 中学に入ってから、教室で「ひとりぼっちだな」と感じることが多くなりました。なんでか理由はわかりませんが、友だちが離れていくんです。僕も積極的に声をかけてみたり、明るく振るまったりしましたがダメでした。

 ひとりですごす学校はとてもつらく、当時は勉強に没頭することで自分を保っていました。勉強ができれば「このクラスの人たちとは高校で別れられる」と。ゲームもせず、アニメも見ず、朝9時から夜11時まで、ご飯やお風呂の時間以外はずっと勉強していました。両親は「がんばりすぎじゃないか」と心配するときもありましたが、まさか悩んでいたから勉強しているとは思っていなかったみたいです。

 こうした勉強により高校は進学校へ進みましたが、そこでも人間関係に悩みました。何をしても人が離れてしまう。いよいよ精神的には追いつめられ、自分で髪の毛を抜いてたときもありました。その後、不登校になり、日章学園九州国際高等学校に転校したのは高校3年生からです。すごくありがたかったのは先生の対応でした。ふだんからよく声をかけてくれたので話しやすかったし、ヘルプも出しやすかったです。とくに助かったのが、担任の先生が、クラスメイトに「教室を移動するときとかは田中くんに逐一、声をかけてあげて」と言ってくれたんです。この一言には本当に助けられました。自然に声をかけてもらえるので、そこから仲よくなれたからです。

 日章学園九州国際高等学校ですごした1年間は、クラスメイトとたあいもない話ができたり、放課後にみんなでサッカーをしたり、そんなふうに楽しむのって小学生以来だったんです。全日制だからこそ同級生や先生とのよい人間関係ができたのかなとも思っています。僕にとってはその後の進学や就職につながる転機の1年間になりました。(了)

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