生活保護でもベーシックインカムでも失業保険でもよいのだが、労働市場から撤退する権利が保障されることは、とても重要だと思う。撤退したら死んでしまうかのように思い込まされて、多くの人が過酷な労働条件をガマンして働き続け、自分を壊してしまっている。撤退が保障されることは、労働状況の改善にもつながるだろう。撤退を怠けだと非難するのは不見識というほかない。
同じことは不登校についても言えるだろう。学校からの撤退の保障は、学校状況の改善にもつながるはずだ。不登校を怠けだという非難に対して「怠けじゃないんです、不登校でもちゃんと学んでるんです」なんて言うよりも、誰もが撤退できる権利を訴えたほうがいい。不登校の権利というのは、そういうことのように思う。
(大阪通信局・山下耕平)
624号 2024/4/15
タレント・インフルエンサーとしてメディアやSNSを通して、多くの若者たちの悩み…
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