不登校新聞

546号 2021/1/15

「不登校は見守るだけでいいのか」失敗談から見えた向き合い方

2021年01月15日 12:30 by koguma
2021年01月15日 12:30 by koguma


加嶋文哉さん

 本連載では、わが子の不登校をめぐる親の失敗談から考える大切さについて「星の会」(不登校を考える親の会)」(大分県)の世話人・加嶋文哉さんが執筆する。

*  *  *

 師走の例会会場に「初めてですけどよいですか」とAさんが入ってきました。いつものように参加された方々が、子どものようすや親がしたことを話していきます。ハンカチで涙を拭きながら聞いていたAさんですが、がんばってご自身のことを話してくれました。

 中学3年生の息子さんが7月から不登校をしているらしく、担任の先生が家庭訪問をしても会おうとしません。先日、先生から「高校入試の希望校を本人と話し合ってください」と言われましたが、高校受験の話をしようとすると子どもの表情はくもり何も答えません。相談機関に行くと「一番苦しいのは本人ですから、焦らずに見守っていきましょう」と言われました。「見守るだけでよいのか? 見守っていれば本人が決めることができるのか? 高校入試に間に合わないのではないか? 中卒で大丈夫か?」。何をどうしてよいかわからない不安と焦りを言葉にしてくれました。

この続きは1ヶ月無料のお試し購読すると
読むことができます。

関連記事

ゲームばかりで昼夜逆転の子ども。支援者が語る寄り添い方

568号 2021/12/15

不登校が思うように「回復しない」。親どうしが交わした言葉とは

566号 2021/11/15

「お兄ちゃんだけ不登校はズルい」兄弟の不登校問題、どうすれば?

564号 2021/10/15

読者コメント

コメントはまだありません。記者に感想や質問を送ってみましょう。

バックナンバー(もっと見る)

625号 2024/5/1

「つらいときは1日ずつ生きればいい」。実業家としてマネジメントやコンサルタント…

624号 2024/4/15

タレント・インフルエンサーとしてメディアやSNSを通して、多くの若者たちの悩み…

623号 2024/4/1

就活の失敗を機に、22歳から3年間ひきこもったという岡本圭太さん。ひきこもりか…