加嶋文哉さん
本連載では、わが子の不登校をめぐる親の失敗談から考える大切さについて「星の会」(不登校を考える親の会)」(大分県)の世話人・加嶋文哉さんが執筆する。
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師走の例会会場に「初めてですけどよいですか」とAさんが入ってきました。いつものように参加された方々が、子どものようすや親がしたことを話していきます。ハンカチで涙を拭きながら聞いていたAさんですが、がんばってご自身のことを話してくれました。
中学3年生の息子さんが7月から不登校をしているらしく、担任の先生が家庭訪問をしても会おうとしません。先日、先生から「高校入試の希望校を本人と話し合ってください」と言われましたが、高校受験の話をしようとすると子どもの表情はくもり何も答えません。相談機関に行くと「一番苦しいのは本人ですから、焦らずに見守っていきましょう」と言われました。「見守るだけでよいのか? 見守っていれば本人が決めることができるのか? 高校入試に間に合わないのではないか? 中卒で大丈夫か?」。何をどうしてよいかわからない不安と焦りを言葉にしてくれました。
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