不登校新聞

549号 2021/3/1

全国一斉休校、緊急事態宣言が子どもに与えた影響と今後の課題

2021年03月01日 16:58 by koguma
2021年03月01日 16:58 by koguma

 認定NPO法人チャイルドライン支援センターが「2020チャイルドライン年次報告」を取りまとめた。同センターでは新型コロナウイルスの流行に伴う子どもたちへの影響を検証するため、緊急調査を実施。一斉休校が発出された以降の2カ月間の子どもたちの声を、社会状況とあわせて分析している。

 2020年2月28日から4月30日にかけて「新型コロナウイルス」に関連すると思われる相談内容は、のべ730件だった。

 相談内容について主訴ごとに見ていくと、もっとも多かったのは「自分」に関するもので、63・6%だった。ついで多かったのは「家庭」(12・6%)で▽「学校」(10・8%)▽「性」(7・4%)と続く。各項目について「気持ち」の部分から分類すると「ネガティブ感情」が62・3%だった一方、「ポジティブ感情」は6・2%と、10倍の開きがあった。

 このうち、「不安」について週ごとに見ていくと、3月27日以降に急増している。チャイルドライン支援センターでは、子どもたちのなかで、著名人の感染や死亡に関するニュースで危機感が増したこと、長期化する状況へのとまどいが原因と考えられると分析している。

著名人の死 連日の報道

 今回の調査では、コロナ禍でのおもな出来事と、その際に寄せられた子どもの声についてもまとめている。

この続きは1ヶ月無料のお試し購読すると
読むことができます。

関連記事

3割の家庭で収入減 640人の親に聞くわが家の不登校の実状とは【全文公開】

603号 2023/6/1

進まぬICT、家庭への負担 フリースクールが20年ぶり全国調査

603号 2023/6/1

不登校対策は今後どう変わるか 文科省が公表した「COCOLOプラン」を解説【全文公開】

601号 2023/5/1

読者コメント

コメントはまだありません。記者に感想や質問を送ってみましょう。

バックナンバー(もっと見る)

603号 2023/6/1

「お寿司最高かよ」。このキーワードを提唱したのは児童精神科病棟で働く「子どもの…

602号 2023/5/15

親が不登校について学ぶこと、親が元気になること、人に頼ること、そして子どもを信…

601号 2023/5/1

「本当のこと言っていい?不登校、なんとも思ってないだよね」。今号で創刊25周年…