不登校新聞

344号(2012.8.15)

居場所を見つける旅 第5回

2013年08月19日 12:37 by kito-shin
2013年08月19日 12:37 by kito-shin




新説河童論「カッパの正体は私でした」

 フジロックの裏開催、北海道・定山渓で行なわれた「登校拒否・不登校を考える夏の全国大会2012 in北海道」に行ってきました。私は2日目最後に開かれる、ミニ講演会以外になんの任務もない自由なポジション。でも長時間じっとしているのが苦手な多動児ですから、講演はあまり聞かず、会場内を徘徊していました。しかしまわりの大人は受付をしたり、本の販売をして働いているでしょ、自分ひとり何もせずうろついているのは気が引けます。外でも散策しようと、ロビーにあった定山渓観光パンフレットを手に取りました。表紙にかわいい河童のイラストと「来てみて、ヨカッパネ」の文字。定山渓は河童伝説発祥の地と書いてある。河童に会いたい。

 すべてのひきこもりが河童だと思ってもらいたい。ストレスで心と毛根にダメージを受けたひきこもり中年男子が川で仲間がくるのを待っている。 キュウリに味噌をつけて食べるのが好き、子どもと相撲をするのが好き、日本酒(黄桜)が好き、スイミングスクールに通っていたから泳ぎが得意。あとちょっ と肌の色が緑だったなら、私も君も河童でしょ。ずっとひきこもっていると、ホームレスになるんじゃない、河童になります。
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