不登校新聞

561号 2021/9/1

23歳で高校を卒業した僕。社会の学歴の「当たり前」に感じた疑問

2021年09月01日 15:50 by kito-shin


執筆者・みやもとたかひろさん

 「高校は3年で卒業するべきという社会の当たり前」に疑問を感じている、みやもとたかひろさん。幾度の入学と卒業を経験して23歳で高校を卒業したみやもとさんは、卒業後に受けたアルバイト面接で社会の価値観の壁を感じたという。不登校経験者が感じる壁の正体はどんなものなのか、またそこから浮かんでくる社会の常識への疑問を書いていただいた。

* * *

 私は高校生のとき不登校になり、高校を中退した。そこから再び高校生になったのは20歳のとき。夜間の定時制高校に入学し、翌年には通信制高校へ転入した。そして、無事23歳で高校を卒業することができた。

 中学卒業から23歳で高校を卒業するまでの約8年のあいだに、僕は計3度の入学と2度の退学、そして1度の転入を経験している。 

 おかげで履歴書の学歴欄は「入学」と「退学」の文字だけが多くなってしまったけれど、それだけ「リスタートする機会があった」と今では思っている。だからこそ、なんとなく社会全体であたりまえになっている「最初に入学した高校を3年間で卒業するべき」という風潮は変えられないものかと思ってしまう。

 僕が23歳で高校を卒業したとき、まわりの大人たちが「20歳から高校に通い直して卒業するなんてすごいね。これからがスタートだよ。応援している」と言ってくれてうれしかったし、その言葉が、これからの人生を生きる励みにもなった。

 同世代の人たちとちがう年齢での卒業に当時の僕は若干気まずさを感じていたが、周囲の言葉に「不登校やひきこもりを経験しようとも、いつでも、何度でも、自分の生き方を再構築できる社会はあるのだ」と心が軽くなった。

立ちふさがる壁

 しかし、そんな社会はあくまでも建前でしかなかったということを、高校卒業後のアルバイトの面接で気づかされた。

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