身辺自立を理由に、放課後を奪われる
「じゃがいもじゅく」に保育園の年長から通うダウン症のAくん。早いもので、もう小学校2年生になった。そのA君が小学校に入学するとき、考えられないことが起きた。
Aくんは自宅からかなり離れた学校に併設された「特別支援学級」に入学した。Aくんの両親は共働きである。当然学童保育クラブへの入所を希望したのだが、その申請は却下された。理由は「身辺自立ができていない」、つまり、まだ一人でトイレに行けないからということだ。この考え方を普遍化すれば、両親共働きの家庭の「障がい」児は放課後の生活がままならない、ということになる。
結局、A君の両親は協力してもらえるNPO法人を探しまわらなければならなくなった。そして、Aくんが通う「特別支援学級」を所管する大田区にも何度も足を運び、学校から児童館のあいだの付き添いにかかる費用のかなりの部分を行政がまかなうことを認めさせることができた。身辺自立ができていないというだけで両親がここまでしなければならないというのは、いったいどういうことなのだろうか。
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